デジタル大辞泉 「稼」の意味・読み・例文・類語 か【稼】[漢字項目] [常用漢字] [音]カ(漢) [訓]かせぐ1 穀物を植える。「稼穡かしょく」2 取り入れた穀物。「禾稼かか」3 働く。かせぐ。「稼業・稼動・稼働/参稼報酬」[名のり]たか・たね 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「稼」の意味・読み・例文・類語 かせぎ【稼】 〘 名詞 〙 ( 動詞「かせぐ(稼)」の連用形の名詞化 )① つとめ励むこと。また、そのつとめ。[初出の実例]「向彼口御張陣、昼夜御加世義」(出典:上杉家文書‐永正一一年(1514)正月二六日・長尾為景感状)「侍武士道の挊(カセキ)は申に及ばず」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品四〇下)② 生活の資を得るために働くこと。また、その仕事。生業。[初出の実例]「あさおきは賤が夏そのかせき哉〈徳元〉」(出典:俳諧・犬子集(1633)三)「『最(も)う些(ちっ)とべい此江戸で稼いで見たいと思ひやすがどうでがんせう』『如何いふ稼ぎを仕て見る積りだのう』」(出典:塩原多助一代記(1885)〈三遊亭円朝〉一五)③ 働いて得る収入。稼ぎ高。[初出の実例]「彼借銭之事者、〈略〉則かせきを入可レ申候処に」(出典:政基公旅引付‐永正元年(1504)一〇月二五日)「実際口惜いけど、女房の方が稼ぎが多いんだ」(出典:故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉七) か【稼】 〘 名詞 〙① 穀物を植えること。農業。耕作。また、植えつけた穀草。[初出の実例]「大宰府言、所部九国三嶋亢旱大風。抜レ樹損レ稼」(出典:続日本紀‐慶雲三年(706)七月己巳)② 暮らしのために、精を出して働くこと。かせぐこと。[初出の実例]「稼はいゑのにぎはふ也」(出典:名語記(1275)三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「稼」の読み・字形・画数・意味 稼常用漢字 15画 [字音] カ[字訓] うえる・みのり・かせぐ[説文解字] [字形] 形声声符は家(か)。〔説文〕七上に「禾の秀實あるものを稼と爲す」とあり、収穫をいう。〔詩、大雅、桑柔〕「稼穡(かしょく)」の〔伝〕に「種するを稼と曰ひ、收斂するを穡と曰ふ」と分別するが、すべて農事をいう。[訓義]1. うえる。2. みのり、みのった稲。3. わが国では、かせぐ。農事に限らず、仕事にはげむことをいう。[古辞書の訓]〔名義抄〕稼 ナリハヒ・ニギハヒ・タナヲロシ・タネヲロシ・ツクリ・タネ・ウヘ・ホタリ 〔字鏡集〕稼 ウヱ・タネヲロシ・タナヲロシ・ナヘ・タネ・ツクリ・ホタリ・ナリハヒ・ニギハヒ・ミカク[熟語]稼器▶・稼事▶・稼穡▶・稼殖▶・稼嗇▶・稼政▶・稼桑▶・稼苗▶・稼部▶[下接語]禾稼・学稼・躬稼・耕稼・作稼・樹稼・秋稼・熟稼・殖稼・桑稼・多稼・穉稼・稲稼・農稼・晩稼・百稼・苗稼・卜稼・力稼 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報