絶壁(読み)ぜっぺき

精選版 日本国語大辞典 「絶壁」の意味・読み・例文・類語

ぜっ‐ぺき【絶壁】

〘名〙
① 切りたったがけ。ひじょうにけわしいがけ。絶崖(ぜつがい)懸崖(けんがい)断崖(だんがい)。きりぎし。
四河入海(17C前)三「北方の山の絶壁を照す日光が北窓へうつりて、てりかかやくぞ」
杜子春(1920)〈芥川龍之介〉「やっと耳にはひるものは、後の絶壁(ゼッペキ)に生えてゐる、曲りくねった一株の松が、こうこうと夜風に鳴る音だけです」 〔謝霊運‐登石門最高頂詩〕
後頭部がまるくなく、たいらであること。また、その頭。
※夢声戦争日記〈徳川夢声〉昭和一八年(1943)二月一五日「父である小和田氏の頭も、妻に聴くと、『ゼッペキよ』である」

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デジタル大辞泉 「絶壁」の意味・読み・例文・類語

ぜっ‐ぺき【絶壁】

切り立ったがけ。懸崖けんがい。「断崖絶壁
後頭部に丸みがなく平らになっていること。また、そのような頭。
[類語]断崖懸崖崖っぷち絶崖そば岩壁氷壁岩場

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普及版 字通 「絶壁」の読み・字形・画数・意味

【絶壁】ぜつぺき

きり立つようながけ。唐・李白〔蜀道難〕詩 峯、天を去ること尺に盈(み)たず 枯倒(さかさま)に挂(かか)つて、壁に倚(よ)る

字通「絶」の項目を見る

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