普及版 字通 「釜」の読み・字形・画数・意味
釜
常用漢字 10画
(旧字)
10画
(異体字)
17画
[字訓] かま
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は(父)(ふ)。〔説文〕三下にを正字とし、「(かま)の屬なり」といい、重文として釜を録する。金文に〔子禾子釜(しかしふ)〕〔陳純釜(ちんじゆんふ)〕のように釜と称する器があり、その字は缶(ふ)に従って声。は後起の字である。〔左伝、昭三十年〕に量器として「豆・區・釜・鍾」の名がみえ、〔子禾子釜(しかしふ)〕など斉国の器もみな量器であった。平底にして無足、大腹の器制である。〔詩、召南、采〕に「于(ここ)に以て之れを湘(に)る 維(こ)れ(き)と釜とに」とあって、西方では炊器であった。水草を煮て祖祭に供することを歌う詩である。
[訓義]
1. かま、炊器。
2. 量器、六斗四升を容れる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕釜 賀奈倍(かなへ)、一に云ふ、末路賀奈倍(まろかなへ) 〔名義抄〕釜 カナヘ・マロカナヘ/釜 カシクカナヘ 〔立〕釜 カナヘ/ カナヘ
[熟語]
釜罌▶・釜鼓▶・釜▶・釜臍▶・釜▶・釜竈▶・釜中▶・釜鼎▶・釜煤▶・釜墨▶・釜▶・釜鬲▶
[下接語]
瓦釜・釜・炊釜・釜・鼎釜・破釜・覆釜・鳴釜・漏釜
17画
(異体字)釜
常用漢字 10画
[字訓] かま
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は甫(ほ)。〔説文〕三下に「(ふく)の屬なり」とあり、異文として釜を録する。〔段注〕に「今經典多く釜に作る。惟だ禮のみに作る」という。〔周礼〕には異体の字を用いることが多い。
[訓義]
1. かま。
2. 量器、嘉量ともいう、六斗四升のます。
3. 鬲(れき)の音でよみ、鬲と通用する。
[古辞書の訓]
〔立〕 カナヘ
[熟語]
▶
[下接語]
瓦・・玉・翠
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報