ケルテス

百科事典マイペディア 「ケルテス」の意味・わかりやすい解説

ケルテス

ハンガリー出身の写真家。ブダペスト生れ。独学で写真を学ぶ。1925年パリ移住フォトジャーナリストとして活動を始め,ドイツフランスなどの多くの雑誌に写真を提供。またモンドリアンシャガールブラッサイらの芸術家と親交を深める。小型カメラによるスナップ・ショットでパリの人々の生活をとらえた作品のほか,精緻な静物写真にもすぐれたものが多い。1933年には凹凸面鏡を使い画像を歪めて撮影したヌードのシリーズを発表。1936年渡米し,永住した。写真集に《子供たち》(1933年),《アンドレ・ケルテスの見たパリ》(1934年),《写真家,アンドレ・ケルテス》(1964年)などがある。
→関連項目ドアノー

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケルテス」の意味・わかりやすい解説

ケルテス
Kertesz, Andre

[生]1894.7.2. ブダペスト
[没]1985.9.27. ニューヨーク
ハンガリー生れのアメリカの写真家。ブダペストの証券取引所で働きながら 1912年頃から写真を撮りはじめる。第1次世界大戦ではハンガリー軍に従軍戦後 25年にパリへ渡り,『ディストーションズ』などの作品を発表し話題になる。 36年にはニューヨークに進出,高度な技術に裏づけされた独創性豊かな作風を持ち味に,アメリカの一流雑誌誌上で活躍。 44年アメリカ市民権を取得。 64年ニューヨーク近代美術館で写真展を開く。 85年マスター・オブ・フォトグラフィ賞を受賞。おもな写真集に『パリの日』 (1945) ,『ディストーションズ』 (76) などがある。

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