ベネディクツス11世(読み)ベネディクツスじゅういっせい(英語表記)Benedictus XI

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベネディクツス11世」の意味・わかりやすい解説

ベネディクツス11世
ベネディクツスじゅういっせい
Benedictus XI

[生]1240. トレビゾ
[没]1304.7.7. ペルジャ
トレビゾ出身の第194代教皇在位 1303~04)。福者。本名 Niccolò Boccasini。1254年にドミニコ会に入り,1296年にドミニコ会総長となった。1298年,枢機卿(→カーディナル)となり,1302年に教皇大使としてハンガリーに派遣された。1303年9月に起こったアナーニ事件の際,教皇ボニファチウス8世(在位 1294~1303)を支持した 2人の枢機卿のうちの一人が,ベネディクツス11世だった。1303年10月に教皇に選出され,前教皇ボニファチウス8世の敵との和解に尽力した。報復は望まなかったが,教皇襲撃を指揮したスキアラ・コロンナと,フランス王フィリップ4世(在位 1285~1314)の主任顧問ギヨーム・ド・ノガレの 2人は許さなかった。ペルジャで急死し,当時は毒殺されたと考えられた。祝日は 7月7日。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android