普及版 字通 「効(漢字)」の読み・字形・画数・意味
効
常用漢字 8画
(旧字)效
10画
[字訓] いたす・ならう・ききめ
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
字の初形は矢+攴(ぼく)。攴は打つこと。矢の曲直を正す意の字である。〔説文〕三下に「象(像)るなり」とし、(交)(こう)声とするが、もとに従う字でない。両手で矢の曲直を正すを寅(いん)といい、撃って正すを效という。それで法則に従い効(なら)う意となり、〔毛公鼎〕に「乃(なんぢ)の友正(友官)を善效せよ」のように用いる。またその倣効の結果を効果という。
[訓義]
1. いたす、正しきをいたす、あきらかにする。
2. ならう、かたどる、のっとる。
3. あらわす、しるし、ききめ、てがら、効果。
4. 校と通じ、しらべる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕效 ナラフ・マナブ・シルス・シルシ・アラハス・コノム・キル・コトコトク・イタル・イタス・ツトム・ホシイママ・カムガフ・ススム・マヌガル・ホタル・キラフ 〔字鏡集〕效 ホシイママ・キラフ・ススム・カムカフ・ホダス・マナブ・シルス・ムカフ・ナラフ・マヌガル・イタス・コノム・ツトム・ユルス・ナラス・イタル・ハゲマス・アラハス・キル・コトコトク
[語系]
效・傚・(校)heは同声。傚は效の形声で後起の字であるが、〔詩、小雅、鹿鳴〕「是れ則り是れ傚(なら)ふ」のように、古くからその字を用いる。ke、(教)kek、學(学)heukなども声義近く、一系の語である。
[熟語]
効益▶・効応▶・効駕▶・効獲▶・効款▶・効義▶・効愚▶・効勲▶・効験▶・効牽▶・効功▶・効死▶・効試▶・効実▶・効首▶・効順▶・効祥▶・効情▶・効誠▶・効績▶・効節▶・効智▶・効忠▶・効徴▶・効答▶・効能▶・効▶・効顰▶・効放▶・効法▶・効報▶・効命▶・効尤▶・効郵▶・効用▶・効力▶・効霊▶・効労▶
[下接語]
威効・偉効・奇効・顕効・験効・功効・後効・時効・失効・実効・殊効・神効・成効・善効・奏効・即効・速効・治効・徴効・答効・特効・発効・効・放効・法効・倣効・報効・無効・明効・薬効・有効・良効・労効
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報