古代から近代までの貨幣、メダルの形、意匠、銘文、成文などを研究する学問。ギリシア・ローマの貨幣を対象として始まった。古代ギリシア貨幣の意匠としては、動植物を使用する時代、動植物と神の姿を併用して用いる時代、神と英雄の姿を表す時代、王と神を表裏に表す時代の4期に分けられている。中国では宋(そう)代に古銭研究が始まり、清(しん)代には研究が大きく進んだ。また1983年には中国銭幣学会が設立され、中国貨幣の研究とともに各国との交流をも図っている。古銭学はそれ自体独立した学問であるが、考古学、銘辞学、神話学、美術史学などとも密接な関連をもっている。
[寺島孝一]
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