坂ノ市(読み)さかのいち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「坂ノ市」の意味・わかりやすい解説

坂ノ市
さかのいち

大分市北東部の地区。市場町。旧坂ノ市町(北海部(きたあまべ)郡)。古代の佐加(さか)、佐井(さい)、丹生(にう)3郷の一部に比定される。5月18日未明、付近農村男子と漁村女子の間に物々交換市「万弘寺の市(まんこうじのいち)」が開かれ、現在に続いている(現在は5月18日から7日間市が開催され、期間中の土曜日に物々交換市が行われる)。丹生川無田(むた)に先史時代の水田跡、丹生台地旧石器が発見された。JR日豊(にっぽう)本線と国道197号が通ずる。

[兼子俊一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「坂ノ市」の意味・わかりやすい解説

坂ノ市
さかノいち

大分県中部,大分市の東部にある地区。旧町名。 1963年大分市と合体。中心集落の市は愛媛街道 (現国道 197号線) に沿う市場町として発展した。海岸寄りの数条の砂丘に集落が立地。南西方の丹生 (にう) 谷では農業副業として瓦,土管煉瓦などの窯業が行われる。物々交換の万弘寺市は毎年5月 18日に寺の開帳を期して開かれる。

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