デジタル大辞泉
「通教」の意味・読み・例文・類語
つう‐ぎょう〔‐ゲウ〕【通教】
天台宗で説く化法の四教の第二。空を説く般若経などの教え。大乗の初門の教えで、声聞・縁覚・菩薩の三乗に共通して説かれるところからいう。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
つう‐ぎょう ‥ゲウ【通教】
〘名〙
仏語。天台宗で説く八教の後四である
化法(けほう)の第二。
声聞(しょうもん)、
縁覚(えんがく)、
菩薩(ぼさつ)の三乗に共通して説かれるところからこの名がある。
大乗仏教の
初級の教えで、すべてのものは
因縁により成立しているところから空
(くう)の理を観ずるが、ただこの教えを受ける菩薩のうち、劣った者は
蔵教(化法の四教の第一)と同じ
証果を得、勝れた者は
中道の
真理を悟ってより高度な
別教や
円教を受けるようになるという。
※
八宗綱要(1268)下「問、且化法四教者何。答一、三蔵教、一切
小乗、此教中摂。二通教、諸大乗中、通被
二三乗
一、此教分斉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報