高木仁三郎(読み)たかぎじんざぶろう

百科事典マイペディア 「高木仁三郎」の意味・わかりやすい解説

高木仁三郎【たかぎじんざぶろう】

科学者。専門は核化学。群馬県前橋市出身。東京大学理学部卒業。65年,東大原子核研究所助手。69年,都立大助教授。72年,マックスプランク核物理研究所客員研究員。73年,都立大を退職。75年,民間シンクタンク原子力資料情報室を設立して,原子力発電を推進する産業界,政府学界から独立した立場で調査研究を進め,一貫して原子力発電とプルトニウムの危険について警鐘を鳴らす運動に取り組んだ。2011年3月,東日本大震災で勃発した福島第一原発の大事故で,高木と原子力資料情報室の活動が改めて評価されている。著作に《市民科学者として生きる》(岩波新書)など。《高木仁三郎著作集》全12卷(七つ森書館)がある。
→関連項目反原発運動

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高木仁三郎」の解説

高木仁三郎 たかぎ-じんざぶろう

1938-2000 昭和後期-平成時代の核化学者,科学評論家。
昭和13年7月18日生まれ。44年都立大助教授となる。62年原子力資料情報室代表。反原発運動を指導し,プルトニウムを利用する日本の核燃料政策を批判,脱原発社会をめざす。平成9年ライト-ライブリフッド賞。平成12年10月8日死去。62歳。群馬県出身。東大卒。著作に「プルトニウムの恐怖」など。

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