アセトアミノフェン(その他表記)acetaminophen

翻訳|acetaminophen

共同通信ニュース用語解説 「アセトアミノフェン」の解説

アセトアミノフェン(AA)

解熱鎮痛剤の一種。脳の中枢に作用して熱を下げるほか、痛みを和らげる効果があるとされる。市販風邪薬(総合感冒薬)の主要成分として広く用いられ、頭痛腰痛歯痛などでも処方される。信用調査会社によると、和歌山市の山本化学工業のAA国内製造品シェアは不正発覚前、約8割。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アセトアミノフェン」の意味・わかりやすい解説

アセトアミノフェン
acetaminophen

解熱鎮痛剤のアニリン誘導体の一つで,毒性が強い。フェナセチンの活性代謝物でもある。解熱,鎮痛作用はサリチル酸誘導体と同様であるが,抗リウマチ,抗炎症作用はない。副作用は,生体内で徐々にアセチル基を分離するためアニリンのそれと同じで (→アニリン中毒 ) ,メトヘモグロビン形成によるチアノーゼ,溶血による貧血発汗発疹虚脱,腎障害,肝障害がみられることがある。そのため長期間投与は避ける。 PL顆粒,セデスGなどの製剤がある。

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世界大百科事典(旧版)内のアセトアミノフェンの言及

【解熱鎮痛薬】より

…副作用としては消化管障害が比較的重要である。
[アニリン系,ピラゾロン系]
 アニリン系の化合物に属するフェナセチンやアセトアミノフェン,ピラゾロン系の化合物であるアンチピリンなども,作用形式からみて広い意味でのアスピリン様薬物の系列に入るものといえるが,解熱鎮痛作用に比べると抗炎症作用をもたないか,あるいは抗炎症作用が弱い点で異なっている。このような作用形式上の若干の違いの理由としては,組織,器官によってシクロオキシゲナーゼの阻害のされ方が違うためであろうと考えられるような実験結果も報告されている。…

【フェナセチン】より

19世紀末に行われたアセトアニリドの改良研究により発見された歴史の古い解熱・鎮痛薬であるが,副作用が比較的少ないので現在まで命脈を保って使われている。副作用の点からみると,この薬物が生体内で代謝されてできるアセトアミノフェンacetoaminophenのほうがさらに改良された薬物といえる。これらの薬は解熱・鎮痛作用の強さやその作用の性格がアスピリンと似ているので一般的にはアスピリンのほうが多く使われているが,アセトアミノフェンは副作用の少ない点ではアスピリンよりも優れている。…

※「アセトアミノフェン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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