アッツ島(読み)アッツとう(英語表記)Attu Island

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アッツ島」の意味・わかりやすい解説

アッツ島
アッツとう
Attu Island

アメリカ合衆国アラスカ州に属し,北太平洋に並ぶアリューシャン列島の最西端のニアー諸島にある島。だいたいの位置は北緯 52°55′,東経 172°30′。最高点は約 1000m。海岸から高山植物が生育する荒涼としたツンドラの島。年中霧が立ちこめ,ほとんど晴れ間をみせない。夏は冷涼であるが,冬は比較的暖かく,海面は結氷しない。第2次世界大戦初期日本軍が占領したが,1943年5月にアメリカの大軍が再上陸し,大激戦の末,日本軍が玉砕したのは有名。以後アメリカの重要軍事基地。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アッツ島」の意味・わかりやすい解説

アッツ島
あっつとう
Attu Island

北太平洋、アリューシャン列島の西端部、ニア諸島の火山島。アメリカ合衆国アラスカ州に属する。面積814平方キロメートル、標高約1000メートル。気候は冷涼で低木林や高山植物で占められ、作物はほとんど育たない。毛皮獣狩猟がおもな産業である。第二次世界大戦中の1942年に、キスカ島とともに日本軍が占領し、熱田(あつた)島と命名したが、翌1943年奪回され、5月29日、山崎保代大佐以下約2500名の日本軍守備隊は全滅した。

[鶴見英策]

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