アルダビール(英語表記)Ardabīl

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルダビール」の意味・わかりやすい解説

アルダビール
Ardabīl

イラン北西部,東アゼルバイジャン州の地方中心都市。カスピ海から 61kmの地点にあり,アゼルバイジャンとの国境に近い。サバラーン山(4811m)東麓,標高 1400mの高原に位置し,寒さは晩春まで続く。かつてカスピ海経由でロシアとの貿易が行なわれていた。セメント絨毯などの工業がある。13世紀サフィー・ウッディーンがサファビー・スーフィー教団を創設し,その子孫イスマーイール1世サファビー朝を創設した場所として知られる。北西部にあるサフィー・ウッディーンの廟墓は 2010年,周辺の建造物群とともに世界遺産の文化遺産に登録された。1827年に侵攻したロシア軍によって,当時ペルシア最大であった図書館の蔵書を持ち去られた歴史がある。住民はトルコ語を話す。人口 41万8262(2006)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android