ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イスマーイール1世」の意味・わかりやすい解説
イスマーイール1世
イスマーイールいっせい
Ismā`īl I
[没]1524. アルダビール
イラン,サファビー朝の創始者 (在位 1501~24) 。アゼルバイジャンのアルダビールにスーフィー教団 (→スーフィズム ) を創設したサフィー・ウッディーンの6代目の子孫。主としてトルクメン人のクズルバシュから成るシーア派的,軍事的教団を率いて北西イランに権力を確立,1501年タブリーズを占領し,シャーと号して即位。以後数年間にイランの大部分の地に支配を拡大する。イスマーイールは,シーア派を国教とし,10年にはスンニー派のウズベク族をメルブ付近に破ったが,14年スンニー派のセリム1世の率いるオスマン帝国軍には大敗した。しかし,オスマン帝国軍の撤退後,再び勢力を回復,イランの政治的復興をなしとげ,サファビー朝の基礎を築いた。
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