現代外国人名録2016 「アルバートウェント」の解説
アルバート ウェント
Albert Wendt
- 職業・肩書
- 作家 オークランド大学名誉教授
- 国籍
- ニュージーランド
- 生年月日
- 1939年
- 出生地
- 西サモア・アピア
- 専門
- 太平洋諸島の口承文学, 太平洋学
- 学歴
- オークランド大学卒
- 受賞
- 日経アジア賞(文化部門,第9回)〔2004年〕
- 経歴
- 西サモアで生まれ、サモア語と英語を操る祖母から聞いた物語を通じてサモア文化を吸収。1953年からニュージーランドの高校、大学に留学し、英語、歴史などを学ぶ。大学在学中に短編小説、詩などの創作を始め、帰国後は教師として働きながら本格的に執筆活動を開始。異人種間結婚を描いた自伝的小説「Sons for the Return Home」(’73年)で作家デビュー。口承文化として伝えられてきた太平洋島嶼諸国の伝統・文化をリリカルな英語で表現し、世界に紹介。太平洋英文学の第一人者として知られ、欧米でも高く評価される。傍ら、一貫して教壇にも立ち、’74年からフィジーの南太平洋大学で太平洋文学の講義を担当。’87年のクーデターを期にニュージーランドに拠点を移し、オークランド大学教授に就任。大学に多くの留学生を受け入れ、後進の指導にあたるとともに、語学を中心にした“太平洋学”の発展に尽力。フィジーやソロモン諸島を訪れ、失われつつある口承文学を掘り起こして出版、太平洋学が盛んなハワイ大学でも教鞭を執る。オセアニア芸術協会、マオリ作家芸術家協会などのメンバーとしても活躍。ニュージーランドを拠点とするサモア人劇団のために戯曲を書き下ろす。2004年日経アジア賞を受賞。著書に「自由の樹のオオコウモリ―アルバート・ウェント作品集」がある。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報