ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アレクサンデル4世」の意味・わかりやすい解説
アレクサンデル4世
アレクサンデルよんせい
Alexander IV
[没]1261.5.25. ビテルボ
アナーニ出身の第181代教皇(在位 1254~61)。本名 Rinaldo di Segni。おじである教皇グレゴリウス9世により,1227年助祭枢機卿に,1231年にオスチアの司祭枢機卿に叙任された(→カーディナル)。前教皇インノケンチウス4世の反ホーエンシュタウフェン朝の政策を継承し,1258年にシチリア王となったマンフレートと戦った。マンフレートを追放したのち,イングランド王ヘンリー3世の子エドマンドにシチリア領を与えた。特にフランシスコ修道会の托鉢修道会を支援し,パリ大学内の争いでは托鉢修道士を支持した。フランスにおいて異端尋問(→宗教裁判)を強化し,東西教会の再統合に尽力した。また,タタールへの十字軍の編成を試みたが実現はしなかった。
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