いちご煮(読み)イチゴニ

デジタル大辞泉 「いちご煮」の意味・読み・例文・類語

いちご‐に【いちご煮】

ウニ生殖巣赤みが、野イチゴの果実のように見えるところから》ウニと、アワビまたはツブ貝を用いた吸い物。塩で調味し、仕上げに青ジソ千切りをのせる。青森県八戸近辺の郷土料理

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百科事典マイペディア 「いちご煮」の意味・わかりやすい解説

いちご煮【いちごに】

青森県の三八上北(さんぱちかみきた)地方に伝わる,郷土色あふれる潮汁(うしおじる)。漁師食由来の海の幸で,白く濁った汁に丸まったウニが入るさまを霧中の野イチゴに見立て,その名がついたという。他にもアワビや海藻類を入れ,椀への盛り付けでは短冊切りした青ジソを散らすのが一般的。青森県内の太平洋沿岸のみならず,文化的につながりのある岩手県北部沿岸,洋野町などでも味わうことができるほか,土産物店などでは缶詰やレトルト詰めされたものが広く商品化され,手軽に味わえるよう工夫されている。磯浜が長く続く地域で,ウニ・アワビといった高級食材がふんだんに採れる地域ならではの料理である。

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日本の郷土料理がわかる辞典 「いちご煮」の解説

いちごに【いちご煮】


青森、岩手の郷土料理で汁物の一種。うにとあわび薄切りを湯あるいはだし汁で煮、塩と少量のしょうゆで調味し吸い物に仕上げたもの。三陸海岸の漁師がとりたてのうにとあわびを貝殻に詰めて焚火で焼いたのがはじまりとされる。◇煮えたうにのオレンジ色野いちごを思わせることから。

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事典・日本の観光資源 「いちご煮」の解説

いちご煮

(青森県)
あおもり魅力百選指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

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