ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イムルル・カイス」の意味・わかりやすい解説
イムルル・カイス
Imru' al-Qays ibn Ḥujr
[没]550頃
古代アラビアの詩人。中央アラビアの高原に興ったキンダ王国の王子であったが,不遇流離の生活をおくりつつ,きわめて格調の高い詩を残した。アラビア語最古の名詩選『ムアッラカート』は7人の大詩人中彼を第1位においている。またその「ディーワーン」 (個人詩集) も8世紀以後に編まれた。古代アラビアには同名の詩人が少くとも 11人 (一説に 15人,他説では 25人) もいたというが,上記のキンダ族の詩人が最もすぐれていた。
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