イルクーツク州(読み)イルクーツク(その他表記)Irkutsk

翻訳|Irkutsk

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イルクーツク州」の意味・わかりやすい解説

イルクーツク〔州〕
イルクーツク
Irkutsk

ロシア中東部,東シベリア南部の州。州南部に旧ウスチオルドゥインスキーブリヤート自治管区を含む。州都イルクーツクバイカル湖北西岸,アンガラ川レナ川上流の流域にある。中央シベリア台地南部の丘陵と広い河谷からなり,南西は東サヤン山脈稜線でかぎられる。大陸性気候で,1月の平均気温-33~-15℃,7月は 17~19℃。年降水量 350~800mm。南部にわずかに森林ステップ,ステップ地帯がみられるほかは,全域がタイガ地帯に入り,森林資源に富む。地下資源は鉄鉱石炭,金,雲母岩塩などがあり,採掘が行なわれている。人口の大半は州南西部を通るシベリア横断鉄道とアンガラ川に沿った地域に集中し,地元の鉱物資源,アンガラ川の水力,ボルガ=ウラル油田からの石油をもとに,新興工業地帯を形成している。主要工業は機械,冶金,化学,木材加工などで,アルミニウム工業やパルプ・製紙業も発達しつつある。農業は近郊農業と畜産が中心で,北部や東サヤン山脈ではリス,クロテンの狩猟,トナカイの飼育が行なわれる。交通はおもにシベリア鉄道とその支線 (タイシェト―ウスチクート間) ,ハイウェー,およびアンガラ川,レナ川,バイカル湖の水運による。面積 76万7900km2。人口 252万6977 (2006推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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