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ロシア連邦東部,東シベリアの大河。全長4400km,流域面積249万km2。バイカル山脈の小さな湖(標高930m)を水源とし,イルクーツク州とサハ共和国を北流して,ラプテフ海へ注ぐ。上流部分は源流からビチム川との合流点まで,中流部分はアルダン川との合流点まで,そして河口までの下流部分に分かれる。河口には約3万km2の三角州を形成する。河口での水量は年平均1万7000m3/sとエニセイ川に次ぎ,ロシア第2位を誇る。凍結時期は上流で10月末,下流で9月末,解氷時期は同じく5月中旬,6月初旬である。いくつもの河港,水力発電所を有し,流域では金,石炭,天然ガス,鉄鉱石,岩塩,雲母などを産する。ロシア人がこの川の存在を知ったのは17世紀初頭であり,流域に冬舎や要塞村落をつくった。学術調査は第2次カムチャツカ学術探検隊(1733-43)により初めてなされ,以降,各種の調査,探検が試みられてきた。
執筆者:高田 和夫
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ロシア連邦東部、東シベリアを流れる川。全長4400キロメートル、流域面積249万平方キロメートル。バイカル湖西岸のバイカル山脈の標高930メートルに源を発し、ヤクーツク付近まで北東方向に流れ、これより下流は北流して、北極海のラプテフ海に3万平方キロに及ぶ広大なデルタを形成して流入する。上流では10月末ないし11月初めから5月中旬まで、下流では9月末から6月初旬まで結氷する。河口からウスチクトまで(小型船はカチュークまで)航行可能。可航期間は短いが、ロシア連邦を構成するサハ共和国の主要な交通路となっている。おもな河港は、キレンスク、ビチーム、レンスク、オリョクミンスク、ヤクーツク、ジガンスクなどである。おもな支流は上流からビチーム川、オリョクマ川、アルダン川、ビリュイ川である。流域は豊富な地下資源に恵まれており、金、ダイヤモンド、銅などが産出する。また、中流にレナ炭田があるほか、天然ガスが採掘されている。
[宇根 寛]
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