日本大百科全書(ニッポニカ) 「イン川」の意味・わかりやすい解説 イン川いんがわInn ヨーロッパ中部、ドナウ川の主要な支流。スイス南東端のマローヤ峠とゼプティマー峠の間にあるアルブラ・アルプス中に源をもち、エンガディン地方、チロール地方の山中を流れ、バイエルンで平野に出て、ドイツとオーストリアの国境を流れ、ドイツ南部パッサウ付近でドナウ川に合流する。全長510キロメートル、流域面積2万5700平方キロメートル。上流部は「ヨーロッパの屋根」とよばれる山岳観光地。チロール内の河谷はフェーンの吹く道筋にあたり、農業が盛んである。[前島郁雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イン川」の意味・わかりやすい解説 イン川インがわInn ヨーロッパ中部を流れるドナウ川の支流。スイス東部グラウビュンデン州エンガディーン地方のマロヤ峠近くの湖に源を発し,エンガディーンの谷を北東流し,オーストリア西部チロル州を貫流。クフシュタイン付近で峡谷をなしてドイツ南東部に入り,ザルツァハ川を合流し,パッサウでドナウ川に注ぐ。全長 510km。中流部の谷は古くから通商路として重要な役割を果した。沿岸の主要都市はランデック,インスブルックなど。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報