ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウィンケンチウス」の意味・わかりやすい解説
ウィンケンチウス[パウロ]
Vincentius a Paulo
[没]1660.9.27. パリ
カトリック司祭。聖人。フランス名 Vincent de Paul。 1600年司祭。 05~07年海賊にとらわれチュニジアで奴隷生活をおくり,脱走してパリに定住。 17年救貧のための女子平信徒会である愛徳信心会 Confrérie de la Charitéを,33年には聖女ルイーズ・ド・マリヤックと協力して聖ビンセンシオの愛徳姉妹会を創立し,病院を建て,貧者や子供を守る慈善事業を展開。 25年にはラザリスト会を創立。司牧者育成にも努めた。
ウィンケンチウス[レラン]
Vincentius Lerinensis
[没]450頃
ガリアの神学者,聖人。フランス,レラン大修道院の修道士。アウグスチヌスに多くの点で共鳴しつつもその恩恵説を批判,聖書こそキリスト教真理の最終的根拠であり,教会の役割はその正しい解釈を与えることにあるとした。これを「ウィンケンチウスの規準」という。半ペラギウス派に属す (→ペラギウス説 ) 。
ウィンケンチウス
Vincentius, Ferrerius
[没]1419
スペインのドミニコ会宣教師。聖人。 1394年ベネディクツス 13世の聴罪司祭となったが,5年後に辞任。各地を巡歴,伝道し,説教家として有名。大離教の終結に尽力。祝日4月5日。
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