ウエアラブル端末(読み)ウエアラブルタンマツ

デジタル大辞泉 「ウエアラブル端末」の意味・読み・例文・類語

ウエアラブル‐たんまつ【ウエアラブル端末】

体や衣服に装着した状態で利用する携帯情報端末PDA)の総称。眼鏡型、腕時計型、ヘッドバンド型などがあり、広くはウエアラブルカメラなども含まれる。ウエアラブルデバイス。ウエアラブルコンピュータースマートウエアウエア端末着用端末

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共同通信ニュース用語解説 「ウエアラブル端末」の解説

ウエアラブル端末

身に着けて使う電子情報端末で、電機メーカーやIT各社が開発にしのぎを削っている。ネットワークと接続して使用者の位置情報を入手したり、センサーを埋め込んで体温や心拍数を測定し健康管理に役立てたりする。腕時計やリストバンド、眼鏡といったタイプの製品が多い。ソニーがかつら型、米グーグルがコンタクトレンズ型の開発をそれぞれ進めており、形態も広がりを見せている。(バルセロナ共同)

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知恵蔵 「ウエアラブル端末」の解説

ウエアラブル端末

身につけて持ち運ぶことができるコンピューターの総称。すでに販売中、または、販売予定のウエアラブル(Wearable)端末には、腕時計、リストバンド、メガネなどといったものがある。
ウエアラブル端末は、1990年代に米マサチューセッツ工科大(MIT)のメディアラボが研究を強化し、身につけられる(ウエアラブル)コンピューターという概念が広まった。
98年には、日本アイビーエムが、ウエアラブルパソコンの試作機を発表した。同機器は、小型の画面とイヤホンがついた機器を装着することで、電車通勤中にメールが読めると話題になった。
2012年には、ソニーモバイルコミュニケーションズ社が、スマートフォンとBluetoothによる無線通信で、メール受信などの確認ができる腕時計「スマートウオッチMN2」を発売。その後、韓国サムスン社が、同社のスマートフォン「GALAXY Note」などと連動する腕時計「GALAXY Gear」を発売した。他にも、アップル社から「iWatch」、グーグル社からは、Androidのウエアラブル機器用「Android Wear」が発売されると話題を呼んでいる(2014年6月現在)。
リストバンドでは、毎日の運動量や消費カロリー、歩数など、あらゆる動きの活動量が計測できるナイキ社の「FuelBand」が人気を集めている。更に、メガネタイプのものでは、グーグル社の「Google Glass」が注目を浴びているが、エプソンなど各社からの発売も予定されており、どれも、スマートフォンと同等機能のサービスをウエアラブルで実現するものとなっている。
なお、将来的には、指輪型や、コンタクトレンズ型、服に埋め込まれたウエアラブル端末が実現し、他人から見ても全く違和感のない自然な状態で、ネット上の情報を入手したり、自分の健康状態をチェックしたりといったことが可能になる時代が来ると予想されている。
14年3月25~26日には、ウエアラブル端末の国際見本市「ウエアラブル・テック・エキスポ」が東京ミッドタウンで開催され、国内外のメーカーが自社端末での生活スタイルを提案した。中でも、日本のベンチャー企業「ログバー」の指輪型端末「Ring」が日本初公開され、話題を呼んだ。

(横田一輝  ICTディレクター / 2014年)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウエアラブル端末」の意味・わかりやすい解説

ウェアラブル端末
うぇあらぶるたんまつ
wearable device

身につけて使う情報機器の総称。明確な定義はないが、スマートフォンやノートパソコンのように携帯するのではなく、体に装着して利用する形態の機器をさす。具体的には、眼鏡やゴーグル、腕時計、ヘッドセットやイヤホン、ネックレスなどのような形状で、単体で完結した性能をもつものと、パソコンやスマートフォンなどと連携して入出力を補助するものとがある。ディスプレーやカメラを内蔵したもの、スマートフォンを操作を可能にするリモコン的なもの、Tシャツタイプで表示機能や身体の状況をモニタリングできる機能をもつものなど、形状や機能は多岐にわたる。

 ユビキタス・コンピューティングを実現するための取組みの一つで、1990年代から開発されている。当初、腕時計型のコンピュータや眼鏡型のディスプレーなどが開発、製品化されたが機能やサイズ的な限界もあり、一般にはあまり普及しなかった。その後、2010年代に入ったころから、個々の製品の技術的な進歩に加えて、スマートフォンやクラウドコンピューティングと連携することで機能強化を実現し、実用的な製品が数多く出てきた。

[編集部]

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知恵蔵mini 「ウエアラブル端末」の解説

ウェアラブル端末

身につけて持ち歩くことができる情報端末の総称。1990年代より、米国マサチューセッツ工科大学内のメディアラボを始めとする研究室が技術研究を行っている。携帯情報端末機能を持つ腕時計や頭部に装着するディスプレイなどはすでに製品化されているが、米グーグル社が14年の一般発売を目指して開発中のメガネ型情報端末「グーグル・グラス」によって認知度が高まった。見た目や重さ、プライバシーの問題など実用化には課題もあるが、13年には国内外の電機メーカーやIT企業による開発競争が激化し、各社、投入を急いでいる。

(2013-9-9)

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