コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

体温 たいおん body temperature

6件 の用語解説(体温の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

体温
たいおん
body temperature

動物の体の温度。動物には,外界の温度や自己の運動によってもほとんど体温が変化しない恒温動物と,環境条件によって体温が変化する変温動物がある。哺乳類,鳥類などは恒温動物で,温熱の発生と放散とが平衡している。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

たい‐おん〔‐ヲン〕【体温】

動物体の温度。体内の物質代謝の反応によって生じ、定温動物ではほぼ一定、変温動物では外界の温度とともに変化する。人間ではセ氏36.5~37.0度が普通。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

体温【たいおん】

動物体内の温度。変温動物では外因に依存して変動し,定温動物では体温調節により種ごとにほぼ一定に保たれる(アリクイの29℃からニワトリの42℃まで,ヒトは腋窩(えきか)温平均約37℃)。
→関連項目体温計

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

たいおん【体温 body temperature】


【ヒトの体温】
 体温測定は腋窩(えきか),口腔,直腸で行われるが,日本では腋窩に体温計を挟んで測定することが慣習となっている。腋窩に一時的にできる空洞の温度がほぼ安定するには15分以上を要する。体温は1日周期で規則的に変動するが,成人の腋窩温を午後1~4時の間に測定すると36.89±0.34℃である。外国では舌の下に体温計を入れて口腔温を測るのが一般的で,口腔温は腋窩温より約0.4℃高く,直腸温は0.8℃高い。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

たいおん【体温】

動物体のもっている温度。体内で生化学反応によって発生する熱と体外へ放出される熱との関係できまる。恒温動物と変温動物が生じる。ヒトは普通、摂氏36~37度。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

体温
たいおん

生物の身体内部の温度をいう。生体内における物質代謝の結果、遊離されるエネルギーのうち3分の1ないし4分の1は機械的、化学的、電気的その他の仕事として役だつが、ほかはすべて熱として消費される。この熱は体の表面から放散したり、尿や便とともに体外に排泄(はいせつ)されるが、同時に身体を温め、体温を保つ働きももっている。ヒトの体温はだいたい37プラスマイナス1℃の範囲にあり、通常はほぼ一定に維持されている。このように体温が一定に保たれることによって、体内ではいろいろな酵素の作用をはじめ、諸種の化学変化の反応速度が一定に保たれることになる。
 体温の測定には水銀温度計(水銀体温計)、熱電対温度計、サーミスター温度計(電子体温計)などが用いられる。一般に人体内部は一様な恒温状態にあると考えられ、その温度を「核心温度」という。一方、体表面に近づくにつれて温度は低下するが、これは外殻を冷たい末梢(まっしょう)組織が囲んでいるためと考えられ、その温度を「外層温度」という。一般に直腸内の温度(直腸温)は核心温度を反映するものとされ、外界の気温にかかわらず約37℃と一定である。一方、皮膚の温度(皮膚温)すなわち外層温度は、皮膚の部位および外界の気温によってまちまちであり、手足はとくに低く、頭部や額はもっとも高い。外界の温度が30℃以上の場合、皮膚温はどこで測定しても34~36℃となるが、外界気温が20℃程度になると、頭部の皮膚温は約32℃に保たれるのに対し、足では26~27℃にまで低下する。しかし、皮膚温でも腋窩(えきか)(わきの下)を閉じた場合の温度(腋窩温)はかなり直腸温(体腔温)に近く、その差は約0.8℃である。したがって、通常の体温測定は腋窩で行われる。欧米では通常、口腔(こうくう)温が測定されるが、この場合はさらに直腸温に近く、その差は約0.5℃である。[真島英信]

日周期リズム

体温はつねに一定のものではなく、安静に臥床(がしょう)していても1日を周期とする動揺を示す。これを日周期リズムという。その振幅は1℃以内で、午後3~6時がもっとも高く、午前5~6時がもっとも低い。こうした体温の日周期リズムは、徹夜をしても乱れないことから、目覚めと睡眠とによる代謝量の変化だけによっておこるものではないと考えられる。もっとも体温の低い早朝6時ころの体温を「基礎体温」という。女子の基礎体温は月経周期に関連して変動する。月経周期内で排卵期を境として基礎体温は上昇して高温相となり、ついで月経とともに基礎体温は下降して低温相となる。しかし、排卵がおこらない場合には高温相が現れず、また逆に妊娠中は全期間を通じて高温相が持続する。このような基礎体温の周期的変動は、卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)が視床下部の体温調節中枢に作用するためであると考えられている。
 運動や精神的興奮によっても体温上昇がおこる。とくに高温下で激しい運動をすると、直腸温は40℃にまで上昇することがある。また、細菌感染などによって体温が上昇した状態を発熱というが、これは細菌の毒素、あるいは組織タンパクなどの異常分解産物が発熱物質として作用するためであると考えられている。体温の上限は44~45℃であり、これ以上では酵素などのタンパク質が非可逆的に変性し始め、急速に死に至る。体温の下限は33℃で、これ以下では意識が失われるが、身体の組織細胞自体は低温によく耐えることができる。[真島英信]

熱の産生と放散

体温が一定に維持されるためには、体内における熱の産生と、体外への熱の放散とが平衡していなければならない。つまり、外界の気温が低下した場合は、熱の放散を減少させると同時に熱の産生も増加して体温の低下を防ぎ、逆に外界が高温となった場合には、熱産生の減少と熱放散の増加がおこるわけである。
 熱産生促進の機序(メカニズム)として第一に「ふるえ」をあげることができる。ふるえは骨格筋の不随意収縮であり、これによって骨格筋による熱産生は増加する。また、寒冷時には甲状腺(こうじょうせん)ホルモンや副腎髄質(ふくじんずいしつ)のアドレナリンとよばれるホルモンの分泌が増加し、全身の代謝が亢進(こうしん)する。さらに、これによる血糖利用率の上昇によって食欲が亢進する。逆に外界が高温のときには食欲減退、甲状腺ホルモンの分泌低下などによって熱の産生は抑制される。
 熱放散促進の機序としては皮膚血管の拡張および発汗がある。皮膚血管が拡張すると皮膚温が上昇し、皮膚からの熱放散が増加する。また、発汗は蒸発熱の放散を促進する。イヌなどでは「熱あえぎ」がおこり、口腔からの蒸発が盛んとなる。寒冷時には皮膚血管が収縮して皮膚温が下がり、熱放散は抑制される。
 温度感覚は皮膚に散在する感覚受容器によっているため、皮膚血管が収縮して皮膚温が低下すると寒く感じ、逆に飲酒などによって皮膚血管が拡張すると温かく感じる。ただし、この場合は感覚としては温かくても、熱の放散はより増大しており、体温調節のためには不利となる。また、動物などでは寒冷時には毛が逆立ち(立毛(りつもう))、皮膚に密接している空気の層を厚くすることによって熱放散を抑制する。ヒトでも、立毛の名残(なごり)として寒冷時に「鳥肌がたつ」が、体毛が少なく、また短いため、熱放散抑制のためにはほとんど無意味といえる。[真島英信]

動物の体温

動物のなかでは哺乳(ほにゅう)類と鳥類は体温調節能力が高く、環境温度から独立してつねにほぼ一定の体温を保つので恒温動物といわれる。また温血動物ともいう。これに対して爬虫(はちゅう)類以下の動物は変温動物または冷血動物とよぶ。恒温動物でも体の部位によって温度が異なり、表層より深部のほうが温度が高い。体温は腋窩、口腔(こうこう)、直腸で測る。ヒトや哺乳類の多くは36~38℃、哺乳類のあるものや鳥類の多くはそれより高い40~42℃を保っている。しかし1日のうちでも多少の変動があり、ヒトは夜明け前が最低で、午後1~6時が最高である。体温調節能力は生まれたばかりのときは未発達であり、徐々に完成してくる。
 体熱の源は体内の物質代謝に伴う発熱反応(内温性という)で、おもに肝臓と筋肉で発生する。筋肉では遊離エネルギーの4分の3が熱となり、4分の1が仕事に利用される。冬眠動物が冬眠から覚醒(かくせい)するときには、肩甲骨の近くに分布している褐色脂肪組織の産熱が働いている。高体温の維持には体毛、羽毛、皮下脂肪層の発達が役だっている。変温動物でも外気温が低下したときには筋肉活動を増して体温を上げることが魚類や昆虫で知られている。また、変温動物でも太陽熱を吸収して体温を高めること(外温性)がある。たとえば、トカゲの体温の変化は日光に対する定位の変化によっている。
 環境温度は、皮膚にある冷点や温点で情報を得て、脳にある体温調節中枢が感じる。そこから運動神経や自律神経が出て体温調節に働いている。神経系とは別に、甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、成長ホルモンなどのホルモンが物質代謝の速度を左右することにより体温を調節する。寒冷刺激によりこれらのホルモンの分泌が高まり、肝臓や筋肉の物質代謝が高まる。一方、交感神経は立毛筋、血管に対して興奮的に作用し、熱放散量を減少させる。[川島誠一郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の体温の言及

【運動】より

…呼吸も心臓の働きと同様に運動しようという心構えだけで変化するが,これも大脳皮質が延髄の呼吸中枢に対し神経性の影響を及ぼすためと考えられる。(3)体温と発汗 運動に伴って筋肉に熱が発生するので,体温が上昇する。すると反射的に末梢の皮膚血管が拡張して皮膚からの放熱が盛んになり,また同時に皮膚汗腺が活動して発汗を生じ,蒸発熱によって熱放散が盛んになって体温の上昇が防がれる。…

【温度】より

…空気の熱膨張を示す装置はギリシアのフィロンやヘロンが考案していたが,16世紀の終りごろになって初めてガリレイらはそれを温度計として利用した。17世紀になると気体温度計も改良され,またアルコールを使った液体温度計も現れ,ヨーロッパでは医者の診断や気温を測るのに広く使われるようになった。18世紀ころからは,各地の気温を比較する必要などのため,定量的測定の可能な目盛のある温度計が作られるようになり,氷の融点などを温度の定点とする提案がなされた。…

【新生児】より

…(2)血液循環 胎生期には動脈管(ボタロ管)や卵円孔が開いていて,おとなには存在しない血液の流れの近道があり,動脈血と静脈血が混合するところがあるが,出生後はこれらが閉じるために動静脈血の混合はなくなり,おとなと同じ血液循環に変わる。(3)体温 生まれた直後は37.5~38℃であるが,一時的に35℃台に下降し,4~8時間で36℃台になって,以後この程度の体温が続く。(4)腎機能 新生児の腎臓は未完成で,その機能も不十分である。…

※「体温」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

体温の関連キーワード腋窩恒温動物体温計体温調節基礎体温計婦人体温計こどもの体温低体温ホミグレード目盛

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

体温の関連情報