エトポシド製剤（読み）エトポシドセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版

エトポシド製剤

製品名
ベプシド（ブリストル・マイヤーズスクイブ）
ラステット（日本化薬）

　天然の植物から抽出されたアルカロイドを主成分とする抗ガン剤で、小細胞肺ガン、悪性リンパ腫、子宮頸しきゅうけいガンの治療に用いられます。また、抗ガン剤治療後に悪化した卵巣ガンにも用いられます。

①発疹ほっしんなどの過敏症状が現れることがあります。過敏症状が現れたときは服用を止め、すぐ医師に報告してください。

②骨髄抑制（汎はん血球減少、白血球減少、血小板減少、出血傾向、貧血など）、間質性肺炎が現れることがあります。こうした症状が現れたときは、使用を中止し、すぐ医師に報告してください。また、倦怠感けんたいかん、脱毛、食欲不振、吐き気・嘔吐おうと、むくみ、かゆみ、紅斑、顔面紅潮、肝障害、手足のしびれ、下痢、腹痛、蛋白尿たんぱくにょう、口内炎、色素沈着、頭痛、発熱、不整脈、頻脈、血圧低下、心電図異常、電解質異常、血清総蛋白の減少などが現れることがあります。〔「副作用と対策」参照〕。

①カプセル剤です。用法・用量については医師・薬剤師の指示をきちんと守り、かってに中止したり、増量・減量しないでください。

②これまでにこの薬で重い過敏症状をおこしたことのある人は、使用できません。

③重い骨髄機能障害のある人は、この薬を使用することはできません。

④骨髄機能の低下している人、感染症にかかっている人、肝臓に障害のある人、腎臓に障害のある人、水痘すいとうにかかっている人、高齢者、長期間使用している人などは、この薬の服用によって重い副作用が現れることがあるので、使用にあたって注意が必要です。

⑤妊婦、現在妊娠している可能性のある人は、使用できません。

⑥副作用の出現を早期に発見するため、血液検査、肝・腎機能検査など、いろいろな検査を頻繁に行う必要があります。医師から指示された検査は、必ず受けてください。

　ほかの抗ガン剤や放射線療法との併用によって、骨髄機能が抑制されるといった副作用が強く現れることがあります。この薬を使用するときは、併用を避けてください。

出典　病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版