カプチン会(読み)かぷちんかい(英語表記)Ordo Fratrum Minorum Capuccinorum ラテン語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カプチン会」の意味・わかりやすい解説

カプチン会
かぷちんかい
Ordo Fratrum Minorum Capuccinorum ラテン語

アッシジの聖フランチェスコがつくったキリスト教修道会フランシスコ会の3独立分派の一つ。1525年イタリア人司祭マテオ・ダ・バシオによって創立され、17世紀に入って完全に独立した。フランチェスコの定めた会則を厳密に守ることを目ざし、祈りと宣教を旨とする。その生活態度は厳格で、聖堂もきわめて簡素である。ひげをはやし長い頭巾(ずきん)をかぶるその風貌(ふうぼう)から、カプチン(語源は「頭巾」の意)僧とよばれるようになった。日本にも第二次世界大戦後(1947)渡来し、沖縄に修道院を開いている。

[鶴岡賀雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カプチン会」の意味・わかりやすい解説

カプチン会
カプチンかい
Ordo Fratrum Minorum Capucinorum

1525年マテオ・ダ・バシオの始めたフランシスコ会の独立的分派の一つ。厳格な修道生活,簡素な聖堂,歌わずに朗詠する聖務日課特色既存のフランシスコ会グループから圧迫され,特に 42年カプチン会総代理ベルナルディノ・オキノがプロテスタントとなったため勢力が衰えたが,18世紀には全盛期を迎えた。なおその名は修道服についているカプチーノ (帽巾) による。

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