カプリッチオ(読み)かぷりっちお(その他表記)capriccio イタリア語

デジタル大辞泉 「カプリッチオ」の意味・読み・例文・類語

カプリッチオ(〈イタリア〉capriccio)

カプリッチョ

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精選版 日本国語大辞典 「カプリッチオ」の意味・読み・例文・類語

カプリッチオ

  1. 〘 名詞 〙 ( [イタリア語] capriccio ) 西洋音楽で、一六、一七世紀には、模倣対位法による器楽曲一つをいい、後には形式にとらわれない、自由で気ままな気分を盛り込んだ楽曲をいう。奇想曲狂想曲

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カプリッチオ」の意味・わかりやすい解説

カプリッチオ
かぷりっちお
capriccio イタリア語
caprice フランス語

西洋音楽の楽曲名。綺想(きそう)曲と訳される。特定の音楽技法や形式よりも、この名称の本来の意味である「気まぐれ、移り気」な性格を強調した作品。17世紀の場合は対位法に基づく器楽曲だが、主題に当時の流行歌や「カッコウ」の音型が用いられ、テンポ拍子が頻繁に変化する(フレスコバルディ)。18世紀に現れたロカテッリおよびパガニーニの『24の綺想曲』は、自由奔放な楽想の展開と華麗な名人芸披露という点で、当時のバイオリン音楽ばかりでなく、作曲家にも衝撃を与えた。19世紀には、ピアノ小品(ブラームス)や民族的色彩をもつ管弦楽曲チャイコフスキーの『イタリア綺想曲』)、さらにはR・シュトラウスの同名のオペラ(1942初演)まで多種多様な作品が存在する。

[関根敏子]

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