カラシラサギ(その他表記)Egretta eulophotes; Chinese egret

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラシラサギ」の意味・わかりやすい解説

カラシラサギ
Egretta eulophotes; Chinese egret

ペリカン目サギ科。全長 63~68cm。全身白色のサギで,コサギに似ているが,の黄色いこと(コサギは黒い)や,後頭の冠羽(→羽冠)が短くてふさふさしていることで異なる。趾(あしゆび)はコサギのように黄色である。冬羽(→羽衣)では冠羽がなくなる。ロシア沿海地方南部から北朝鮮北東部沿岸域と,中国東部や朝鮮半島西部の黄海ポー(渤)海の沿岸域に繁殖分布し,ベトナムからフィリピンインドネシアの島にかけての沿岸で越冬するが,生息数は少ない。日本ではまれに旅鳥か冬鳥(→渡り鳥)として渡来し,ときどき海岸の干潟河口,広い水田などで見られる。1987年に大韓民国(韓国)の韓国新島で約 50羽がコサギとともに繁殖しているのが発見されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のカラシラサギの言及

【シラサギ(白鷺)】より

…コウノトリ目サギ科の鳥のうち全身白色のものの総称。日本ではダイサギ(イラスト),チュウサギ(イラスト),コサギ(イラスト),カラシラサギの4種がシラサギであるが,カラシラサギはまれな迷鳥で,シラサギといえばふつう初めの3種を指す。なかでもコサギがいちばん多く,次いでチュウサギが多い。…

※「カラシラサギ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む