ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コサギ」の意味・わかりやすい解説
コサギ
Egretta garzetta; little egret
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コウノトリ目サギ科の鳥。全長約60cm。全身白色の中型のサギで,日本で繁殖する3種のシラサギ類の中ではいちばん数が多い。後頭に数本の長い白色の冠羽があることと,あしゆびが黄色いことで他のシラサギ類から区別できるが,冠羽は冬羽ではなくなる。旧世界の温帯,熱帯に広く分布する。日本では本州以南で繁殖し,冬季はフィリピンなどに渡るが,国内で越冬するものもかなりある。水田,湿地,湖畔,河口,海岸,干潟などにすみ,水辺で小魚,カエル,昆虫類などをあさる。繁殖期は4月下旬から8月ごろまでにわたり,竹林や松林に多数の鳥が群集して集団営巣する。頭上の冠羽および背や胸の飾羽はディスプレーに役だつもので,コサギはとくに冠羽が目だつためか,日本画のシラサギの図はほとんどコサギである。一方,水田を踏み荒らしたり,たくさんのサギが落とす糞が悪臭を発し,あるいは木を枯らすので,営巣地周辺の住民にきらわれることもある。
執筆者:森岡 弘之
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鳥綱コウノトリ目サギ科の鳥。日本でみられる3種のシラサギ類のなかではいちばん普通の種で、水田でよくみかける。全長約60センチメートル。全身白色で、足指が緑黄色なのが特徴。旧世界の温帯・熱帯に広く分布する。日本では本州、四国、九州などで繁殖し、冬期にはフィリピンなどに渡るが、国内で越冬するものも多い。水田、河口、海岸などにすみ、小魚、カエル、昆虫類などを捕食する。繁殖期には水辺近くの竹林や松林に多数のつがいが集まり、集団繁殖する。
[森岡弘之]
…全長約68cm。ダイサギとコサギの中間の大きさで,そのためチュウサギと呼ばれている。ただし,大きさはコサギのほうに近く,この2種は見まちがいやすいが,チュウサギは足指が黒い(コサギは緑黄色)ことで容易に識別できる。…
※「コサギ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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