カルーガ(その他表記)Kaluga

改訂新版 世界大百科事典 「カルーガ」の意味・わかりやすい解説

カルーガ
Kaluga

ロシア連邦ヨーロッパロシア西部,同名州の州都。人口32万9453(2004)。モスクワの南西190km,オカ河畔に位置する。14世紀にモスクワをタタール攻撃から守るための要塞として築かれた。1607年には,ボロトニコフの乱の中心地となった。17~19世紀には麻,皮革木材等の商業中心地で,1941年にはドイツ軍に占拠された。現在はタービン,鉄道用品,消費財等を生産している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルーガ」の意味・わかりやすい解説

カルーガ
Kaluga

ロシア西部,カルーガ州の州都。モスクワの南南西約 170km,オカ川上流部にのぞむ河港都市。 14世紀にモスクワ大公国の南境を固める要塞として建設された。 17世紀にはコサックの攻撃,疫病火災などにより荒廃。 1941年冬ドイツ軍に占領された。機械 (テレビ,タービン,鉄道路線整備機械,自動制御装置) ,楽器 (アコーディオン,ピアノ) ,食品 (製粉製菓食肉) ,木材加工 (マッチ) などの工業がある。市内には 18~19世紀の建築物が残されており,1890年代に市で数学教師をつとめていたロケットの先駆的研究者 K.E.ツィオルコフスキーの住居が博物館として保存されている。教育大学がある。トゥーラビャジマを結ぶ鉄道が通り,同線とモスクワ-キエフ線が交差する地点に近い。人口 32万5185(2010)。

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