カワメンタイ(その他表記)burbot
Lota lota

改訂新版 世界大百科事典 「カワメンタイ」の意味・わかりやすい解説

カワメンタイ
burbot
Lota lota

タラ目タラ科の淡水魚。ヨーロッパからシベリア,北朝鮮,アラスカ,カナダおよびアメリカ合衆国の北部にわたり広く分布する。体は長く,後方へしだいに細くなる。体の背面から側面はオリーブ色ないし黒褐色で不規則な淡色斑がある。腹面は淡黄色ないし白色。ひれにも斑点が散在する。うろこはきわめて細かく,皮膚に埋没している。あごにひげがある。背びれは2基,しりびれは1基。腹びれの第2軟条は長くのびている。タラ科の中で唯一の淡水種で,3亜種が知られている。大きいものは全長1mを超える。しばしば深い水底にすみ,とくに南の水域でその傾向が強い。例えばカナダのグレート・スレーブ湖では100m以上の深みにすむ。冬おそく,氷の張った浅所の水底に雌雄が群れて産卵する。魚をおもな餌とし,アミトビケラなども食べる。きわめて貪食(どんしよく)。小型の定置漁具で漁獲される。不味であるが北方原住民のたいせつな食糧で,卵,肝臓も食用に供される。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カワメンタイ」の意味・わかりやすい解説

カワメンタイ
Lota lota; burbot

タラ目タラ科の淡水魚。全長 1.2mになる。体は細長い。背鰭は2基。ひげは2対あり,1対は鼻孔に,他の1対は下顎にある。全体的に茶褐色で,腹部は淡色。産卵期は 12月~3月。ヨーロッパ,アジア北アメリカに広く分布する。日本には分布しない。重要水産魚。

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