カンドウソーヴール(その他表記)Candau Sauveur Antoine

20世紀日本人名事典 「カンドウソーヴール」の解説

カンドウ ソーヴール
Candau Sauveur Antoine

07のカトリック神父,随筆家 パリ外国宣教会宣教師・司祭;東京カトリック大神学校初代校長;元・日仏学院院長



国籍
フランス

生年
1897年5月29日

没年
1955年9月28日

出生地
バスク地方サン・ジャン・ピエ・ド・ポール

別名
通称・筆名=貫道,苅田

学歴〔年〕
バイヨンヌ大神学校,サン・シール士官学校卒,グレゴリアン大学(ローマ)卒

学位〔年〕
神学神士,哲学博士(グレゴリアン大学)

経歴
第1次世界大戦でベルダン激戦に参加して負傷、1918年陸軍中尉で帰還。’19年パリ外国宣教会に入会、ローマのグレゴリアン大学に留学し、’24年まで研鑽を積む。’23年司祭に叙階。’25年来日、東京の関口教会、静岡の追手町教会に赴任。この間、漢学者・村越金蔵について日本語を学ぶ。’26年東京教区関口神学校校長、’29年石神井に東京カトリック大神学校設立に尽力、初代校長として日本人司祭の養成にあたる。’39年第2次大戦に召集され帰国、日本関係の情報部付将校任官を拒否したためフランス軍の最前線に送られ、’40年重傷を負う。戦後’48年再来日、宣教師活動の傍ら、ハンセン病患者や殺人犯の友となり、また日仏学院や聖心女子大学でフランス語、フランス文学を講じ、日仏学院の院長なども務めた。流暢な日本語を駆使し、講演、新聞・雑誌の寄稿を通じて日本の知識人に感銘を与えた。田中耕太郎小泉信三とも親交があり、機智と詩情にあふれる随筆は有名。著書に「思想の旅」「世界のうらおもて」「永遠の傑作」「バスクの星」などのほか、「カンドウ全集」(全7巻 中央出版)がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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