カーシャーニー(その他表記)Kāshānī

改訂新版 世界大百科事典 「カーシャーニー」の意味・わかりやすい解説

カーシャーニー
Kāshānī
生没年:1885ころ-1962

イランの宗教家。イラクシーア派聖地研鑽を積み,アーヤトッラーの称号をもつ。第1次世界大戦時にイラクにおける反英ジハードを体験し,以後反英・民族主義を掲げ政治活動を展開した。バーザールおよび下層中間層を組織化して〈イスラム同志会〉を結成し,イラン国王暗殺未遂事件の容疑で国外に追放された。1950年帰国,国会議員となり国民戦線NF)と共闘モサッデクの石油国有化案を支持した。53年国会議長,モサッデクとの対立が表面化し下野,反革命への道を開いた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カーシャーニー」の意味・わかりやすい解説

カーシャーニー
かーしゃーにー
Mutasham Kāshānī
(?―1587)

ペルシア詩人カーシャーン出身で、サファビー朝期の代表的詩人。ペルシア古典時代の一流詩人には及ばないが、シーア派をテーマとする詩に優れ、文学史的に注目されている。とくにシーア派第3代イマーム・フサインカルバラーにおける殉教主題とする作品代表作とみなされ、西欧の東洋学者間にも高く評価された。文学史上ムフタシャムの名でも知られる。

[黒柳恒男]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カーシャーニー」の意味・わかりやすい解説

カーシャーニー
al-Qāshānī, Abū al-Qāsim `Abd Allāh b. Muḥammad

[生]?
[没]1335/1336?
イラン,イル・ハン国歴史家。カーシャーンの著名なタイル職人の家に生れる。主著ウルジャーイトゥー史』 Tārīkh-i Uljāytūはウルジャーイトゥーハン (在位 1304~16) 1代の年代記

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