カーシャーニー(読み)かーしゃーにー(英語表記)Mutasham Kāshānī

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カーシャーニー」の意味・わかりやすい解説

カーシャーニー
かーしゃーにー
Mutasham Kāshānī
(?―1587)

ペルシア詩人カーシャーン出身で、サファビー朝期の代表的詩人。ペルシア古典時代の一流詩人には及ばないが、シーア派テーマとする詩に優れ、文学史的に注目されている。とくにシーア派第3代イマーム・フサインカルバラーにおける殉教主題とする作品代表作とみなされ、西欧の東洋学者間にも高く評価された。文学史上ムフタシャムの名でも知られる。

[黒柳恒男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カーシャーニー」の意味・わかりやすい解説

カーシャーニー
al-Qāshānī, Abū al-Qāsim `Abd Allāh b. Muḥammad

[生]?
[没]1335/1336?
イランイル・ハン国歴史家。カーシャーンの著名なタイル職人の家に生れる。主著『ウルジャーイトゥー史』 Tārīkh-i Uljāytūはウルジャーイトゥーハン (在位 1304~16) 1代の年代記

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報