1980年に登録された世界遺産(自然遺産)で、コンゴ民主共和国北東部のスーダン国境付近に広がる国立公園。この公園のエリアは白ナイル川の上流にあり、標高800mの広大なサバンナ(草原地帯)が広がっている。また、アカ川やガランバ川流域には森や湖沼が点在しており、コンゴキリン、アフリカゾウ、カバなどの大型哺乳類や、アヌビスヒヒ、ウォーターバック、ヒョウ、ライオン、さらに同国にしかいないキタシロサイなどが生息している。この公園内にはゾウの調教センターもある。希少なキタシロサイの保護に力を注いできたことが、世界遺産に登録される大きな理由になったが、キタシロサイの角をねらった密猟が横行し、その個体数がわずか15頭になり、1984年に危機遺産リストへの登録を余儀なくされた。その後、政府の密猟者対策が功を奏して、その数を増やし始めたことから1992年に危機遺産リストから除外された。しかし、それもつかの間、隣国スーダンの反政府軍や難民の流入や内戦などにより環境が悪化し、1996年に再び危機遺産リストに加えられた。◇英名はGaramba National Park