ガーリン・ミハイロフスキー
Nikolai Georgievich Garin-Mikhailovskii
生没年:1852-1906
ロシアの作家。鉄道技師として働くかたわら,ナロードニキ運動に共鳴し,各地の農村を歴訪,その体験をもとに伝統的共同体に生きる農民の生活を小説にあらわす。《農村風景》(1894)はその代表作。また転換期に生きる知識人の運命を描いた自伝的四部作《チョーマの幼年時代》(1892),《中学生》(1893),《大学生》(1895),《技師》(1907)は,ゴーリキーによって絶賛された。中国,満州,朝鮮など東アジアをたびたび旅行し,《朝鮮,満州,遼東半島》(1899),《世界周遊》(1902)などの紀行文を著し,当時の根強い黄色人種劣等論を批判,東洋民族の才能・勤勉さを賛美した。朝鮮に滞在し,《朝鮮民話》(1899)を集成したことでも知られる。
執筆者:渡辺 雅司
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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ガーリン・ミハイロフスキー
がーりんみはいろふすきー
Николай Георгиевич Гарин‐Михайловский/Nikolay Georgievich Garin-Mihaylovskiy
(1852―1906)
ロシアの作家。初め技師としてシベリア鉄道の建設に従事した。のちナロードニキ主義に共鳴して農村に入り、社会改革を試みるが挫折(ざせつ)。1892年、その体験をリアルに描いた『村での数年間』と、詩情豊かな自伝的中編『チョーマの幼年時代』を発表して文壇に認められる。ついで『中学生』(1893)、『大学生』(1895)、『技師』(1907遺稿)の自伝四部作を書き上げて人気を博した。晩年にはゴーリキーの主宰する「知識」出版社の編集にも協力した。
[箕浦達二]
『匹田紀子訳『めざめの季節』(1984・理論社)』
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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ガーリン=ミハイロフスキー
Garin-Mikhailovskii
[生]1852.2.20. ペテルブルグ
[没]1906.12.10. ペテルブルグ
ロシアの作家。本名 Nikolai Georgievich Mikhailovskii。自伝3部作『チョーマの幼年時代』 Detstvo Tëmy (1892) ,『中学生』 Gimnazisty (93) ,『大学生』 Studenty (95) のほか,ルポルタージュ『ある村での数年間』 Neskol'ko let v derevne (92) などがある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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