日本大百科全書(ニッポニカ) 「クスタナイ」の意味・わかりやすい解説
クスタナイ
くすたない
Кустанай/Kustanay
中央アジア、カザフスタン共和国クスタナイ州の州都。コスタナイKostanay,Qostanayとも表記する。1893年から95年までニコラエフスクНиколаевск/Nikolaevskと称した。人口22万1400(1999)、24万5650(2019推計)。オビ川の支流トボル川の左岸に沿って市街が延びる。ロシアのチェリャビンスクなどへの鉄道の分岐点。かつては食品、皮革の半家内的工業が行われていたが、第二次世界大戦後、工業、文化の一大中心地となり、鉄鋼、機械、化学繊維、建材などの重工業が発達した。近郊の有用鉱物資源の発見、開発に加えて、1879年以来のボルガ地方からの移民の伝統と、ソ連邦時代の「処女地開拓」運動の結果、1960年代に著しい発展を遂げた。
[山下脩二]