日本大百科全書(ニッポニカ) 「クビワオオコウモリ」の意味・わかりやすい解説
クビワオオコウモリ
くびわおおこうもり / 頸輪大蝙蝠
Japanese collared fruit bat
[学] Pteropus dasymallus
哺乳(ほにゅう)綱翼手目オオコウモリ科の動物。口永良部(くちのえらぶ)島から与那国(よなくに)島まで分布し、世界のオオコウモリ科のなかで最北端に分布する種である。地理的変異が顕著で4亜種に分けられる。すなわち、口永良部島と宝島のエラブオオコウモリ、沖縄本島のオリイオオコウモリ、大東諸島のダイトウオオコウモリ、石垣島・西表(いりおもて)島・与那国島などのヤエヤマオオコウモリである。頸部(けいぶ)に淡黄色の輪があるのが名の由来で、4亜種を総称してエラブオオコウモリということもある。前腕長127~137ミリメートル、頭胴長202、203ミリメートル。バナナ、パイナップル、フクギ、クワの果実などを食べる。
[吉行瑞子]