ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クラウディアヌス」の意味・わかりやすい解説
クラウディアヌス
Claudianus, Claudius
[没]404頃
ローマ帝国末期の詩人。アレクサンドリアで育ったギリシア人で,395~404年ローマとミラノに滞在,ホノリウス帝や将軍スチリコを称賛して彼らの敵を誹謗する公式の詩を書いた。ゴート戦争やアフリカの強奪者ギルドに対する戦争を歌った叙事詩もまたスチリコ将軍の称賛詩である。これらの詩は極度の技巧と力強い雄弁と,母なるローマに対する愛情を示し,寓喩や暗示や神話の挿話に満ちている。作品はほかに,ホノリウス帝の結婚を祝う祝婚歌,未完の神話詩『プロセルピナ誘拐』 De Raptu Proserpinae,牧歌,エピグラムなど。
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