日本大百科全書(ニッポニカ) 「グリソン」の意味・わかりやすい解説
グリソン
ぐりそん
grison
哺乳(ほにゅう)綱食肉目イタチ科グリソン属に含まれる動物の総称。この属Galictisには、コロンビア、ペルー、ブラジルにいるオオグリソンG. vittata、パナマ、メキシコにいるメキシコグリソンG. allamandi、ペルー、ウルグアイ、チリにいるショウグリソンG. cujaの3種がいるが、前2種をまとめることもある。オオグリソンは体長48~55センチメートル、尾長16センチメートル、後2種は体長40~45センチメートル、尾長15~19センチメートルである。背中は灰色ないし黄灰色であるが、前頭部から頸(くび)にかけて白く、顔からのど、四肢は黒い。目の上から頸にかけてはっきりと白黒が分かれる。草原にも森林にもすみ、ほかの動物、たとえば齧歯(げっし)類のビスカチャが掘った巣穴を占領して、何頭もいっしょに生活する。雑食性で、ネズミや小鳥、カエル、昆虫のほか果実も食べる。10月に2~4子を産む。
[朝日 稔]