グワリオル(その他表記)Gwalior

デジタル大辞泉 「グワリオル」の意味・読み・例文・類語

グワリオル(Gwalior)

インド中央部、マディヤプラデシュ州の都市ビンディア山脈北麓、ジャムナ川沿いに位置する。6世紀頃に丘の上に築かれた城塞中心発展。ラージプート諸王朝時代の城塞やヒンズー教寺院が残る。インド大反乱拠点一つグワーリオールグワーリヤル

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グワリオル」の意味・わかりやすい解説

グワリオル
Gwalior

インド中部,マディヤプラデーシュ州北部にある都市。ビンディア山脈から北方へ延びる丘陵地が,ジャムナ川流域平野に移行する地点の標高 224mの丘の上に築かれた城を中心として発展。 10~12世紀はラージプート王国の文化の中心であった。 1232年にイスラム勢力が侵入,1559年からムガル帝国の支配下に入ったが,1780年にイギリス軍が侵入してからは,これに抵抗するマラータ同盟およびグワリオル藩王家シンディア軍が,1858年に制圧されるまで城の争奪を繰返した。独立後は商工業中心地となり,ガラス,化学繊維,プラスチック製品の生産が増大。そのほか建築用石材,コムギ,米,トウモロコシサトウキビなどの集散地中世の楽聖タンセンを出した民俗音楽の一中心地で,またグワリオル城内には 11世紀建立の寺院を含む6つの寺院と,6つの宮殿があり,文化史上でも重要。アーグラ-ボパール間に鉄道,国道が通じるほか,ビンド,シェオプール,シブプリへの各地方鉄道の分岐点。ウジャインにあるビクラム大学の工業,医学,農業などのカレッジ,工業研究所,工業試験場がある。人口 69万 2982 (1991) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「グワリオル」の意味・わかりやすい解説

グワリオル
ぐわりおる
Gwalior

インド中部、マディヤ・プラデシュ州北部の都市。人口82万6919、周辺部を含む人口86万5800(2001)。インドでももっとも古いといわれる城塞(じょうさい)を中心に発達した町で、その初めは525年にさかのぼるといわれる。城壁内には15世紀末にマン・シンの建造した宮殿を中心にヒンドゥー建築物、ムガル建築物、彫刻など歴史上貴重な遺跡が数多く残っている。1857年の「インドの大反乱」(セポイの反乱)の根拠地の一つでもある。

[中山晴美]

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