ケレイト(読み)けれいと(英語表記)Kereit

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケレイト」の意味・わかりやすい解説

ケレイト
けれいと
Kereit

11世紀から13世紀初めにかけて、外モンゴルオルホン川、トーラ川流域を占めたモンゴル系遊牧民族。漢字では克烈と記す。西隣のトルコ文化の影響を受け、その支配者層はネストリウス派キリスト教を信奉した。12世紀の後半に、その国王のトグルルはワン・ハンと称し、当時、勃興(ぼっこう)したチンギス・ハンと対立して攻められ、1203年に殺されてケレイト王国は滅び、ケレイト人はモンゴル帝国に従属した。

[佐口 透]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケレイト」の意味・わかりやすい解説

ケレイト
Kereit

モンゴルの一部族。ネストリウス派のキリスト教を信仰。 13世紀初め,ワン・ハン (王罕)がチンギス・ハンによって滅ぼされるまで2世紀にわたり,モンゴルでは最も文化程度の高い部族であった。ロシア連邦南西部にあるカルムイキヤ・ハリムグ・タングチ共和国の住民トルグート人は,この後裔といわれる。

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