ケーニヒスワルト(読み)けーにひすわると(英語表記)Gustav Heinrich Ralph von Königswald

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケーニヒスワルト」の意味・わかりやすい解説

ケーニヒスワルト
けーにひすわると
Gustav Heinrich Ralph von Königswald
(1902―1982)

ドイツの古生物学者、古人類学者。ドイツで教育を受けたのちオランダのユトレヒト大学教授となり、1930年代以降、東南アジアで古生物学的調査を行った。とくにインドネシアジャワ島第四紀層の研究を進め、多くの重要な古人類化石を発見した。それらはジャワ原人ホモ・エレクトゥス)、旧人のソロ人ジャワ原人の祖先型と考えられるメガントロプスなどである。また香港(ホンコン)の中国薬店で売られていた歯の化石から偶然に発見したギガントピテクスは、絶滅した第四紀の類人猿として注目されている。第二次世界大戦のおり、オランダ人と間違えられて日本に抑留されたが、戦後ユトレヒト大学に戻った。晩年に同大学を辞し、旧西ドイツ、フランクフルトのゼンケンベルク博物館に移った。

埴原和郎 2018年11月19日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケーニヒスワルト」の意味・わかりやすい解説

ケーニヒスワルト
Königswald, Gustav Heinrich Ralph von

[生]1902.11.13. ベルリン
[没]1982.7.10. バートホンブルク
ドイツの人類学者,古生物学者。ユトレヒト大学教授,ゼンケンベルク博物館古人類学部長。ジャワの第四紀層 (ジェティス層,トリニール層) の発掘調査を行い,ソロ人 (1933) ,ピテカントロプス第2号 (37) ,メガントロプス (39) などを発見した。

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