バンドン(英語表記)Bandung

翻訳|Bandung

デジタル大辞泉 「バンドン」の意味・読み・例文・類語

バンドン(Bandung)

インドネシアジャワ島西部の都市避暑地保養地。スンダ人が多く居住する。バンドン工科大学、パジャジャラン大学をはじめ、多くの大学が立地する同国を代表する学術研究の中心。1955年、第1回アジアアフリカ会議が開催された。バンドゥン人口行政区229万(2005)。

バンドン(Bandon)

米国オレゴン州西部の町。太平洋に注ぐコキール川の河口に位置する。付近に奇岩群で知られるフェースロック州立公園をはじめ、オレゴンコースト有数の景勝地がある。

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精選版 日本国語大辞典 「バンドン」の意味・読み・例文・類語

バンドン

  1. ( Bandung ) インドネシア、ジャワ島西部にある都市。西ジャワ州の州都。火山に囲まれたバンドン高原の盆地にある観光・避暑地。

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改訂新版 世界大百科事典 「バンドン」の意味・わかりやすい解説

バンドン
Bandung

インドネシア,ジャワ島西部の都市。人口223万1139(2003)。ジャカルタの南東120km,バンドン高原の中央北寄りに位置する。高原はタンクバン・プラウ標高2081m),パトゥハ(同2434m),マラバル(同2249m),グントゥール(同2244m)などの火山群に囲まれ,かつては湖底であった。平均標高700mで,年平均気温22.1℃,年平均降水量1911mmと,湿熱にあえぐジャカルタ市民にとっては好適な避暑地とされる。20世紀初めからオランダ人により開発が進められ,熱帯の美しい高地休養都市の典型となり,第2次大戦前にはオランダ軍の大基地が置かれた。市街は中央の駅をはさんで南北に広がる。北部は高燥地で官庁,学校,高級住宅が並び,国立パジャジャラン大学,バンドン工科大学および地質研究所,パスツール研究所などもあって,ジャワの学術・研究の一中心をなしている。南部はにぎやかな商店街で,ことにブラガ通りが中心である。1955年に第1回アジア・アフリカ会議(バンドン会議)の開かれたホテル・ホーマンもこれに近い。市民はスンダ族が主であるが,中国系の居住者も多い。市の周辺の高原には水田がよく開け,キナ,茶の農園も展開する。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バンドン」の意味・わかりやすい解説

バンドン
ばんどん
Bandung

インドネシア、ジャワ島西部の都市。西ジャワ州の州都。人口約265万7600(2001推計)、252万5220(2018推計)。ジャカルタの南東120キロメートル、周辺をタンクバン・プラウ、パトハ、マラバル、グントールなど2000メートル以上の火山に囲まれる標高平均700メートルのバンドン高原の中央やや北寄りに位置する。かつては湖底であったが、排水されて現在の盆地的地形を形成したという。高度が高いので年平均気温は22.3℃、朝夕は冷気を感ずる。このため、低地の暑熱に悩むジャカルタのオランダ系市民にとって快適な居住地として、20世紀初頭から開発が進められた。熱帯の美しい植民都市の典型として、「ジャワのパリ」の別称さえ与えられた。

 市は中心の駅を挟んでほぼ南北に二分される。北側の高燥地には官庁、学校、住宅が建ち並び、バンドン工科大学、国立パジャジャラン大学、鉱山局、地質調査所、パスツール研究所などがあり、ジャワ学術研究の中心を形成する。駅の南側は商店街で、ショッピングセンターのブラガ通りは有名である。また1955年の第1回アジア・アフリカ会議(バンドン会議)開催後、アジア・アフリカ通りと改名された新しい商店街もある。バンドンはスンダ人居住の中心地として、中部ジャワ文化とは異なるスンダ文化の伝統を保っており、アンクルン音楽やワヤン・ゴレック(木製のワヤン人形)などで知られる。周辺の高原は水田がよく開かれ、規那(キナ)、茶の農園などもある。

[別技篤彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バンドン」の意味・わかりやすい解説

バンドン
Bandung

インドネシア,ジャワ島西部,ジャワバラット州の州都。プリアンガン山地の中心都市で,標高 700mの高原にあり,2000mをこえる山々に囲まれて,温暖な気候と風光に恵まれる。ジャワ島西部の文化,学問の中心地で,インドネシア共和国初代大統領スカルノらを輩出したバンドン工科大学をはじめ,国立パジャジャラン大学などの高等教育機関がある。国立繊維研究所,陶芸研究所,原子力研究所,ボスハ天文台,地質調査所などの研究機関も集中している。工業も盛んで,織物,陶器,キニーネ,機械,ゴム製品などを産する。かつてオランダ植民者が多く住んだ名残りで,ヨーロッパ風の商店街や住宅地があり,映画館,劇場,公園などの娯楽施設も整う。避暑地,観光地として知られる。ムルデカ宮殿は 1955年アジア=アフリカ会議の会場となった。スンダ文化の中心地で,スンダ族の伝統的なガムラン劇の上演が盛んである。鉄道,道路でジャカルタなど各地と結ばれ,空港もある。人口 163万 3000 (1985) 。

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百科事典マイペディア 「バンドン」の意味・わかりやすい解説

バンドン

インドネシア,ジャワ島西部にある都市。西ジャワ州の州都。バンドゥンとも。周囲を火山に囲まれた標高720mの高原盆地にあり,20世紀初めに避暑地として開かれた。熱帯高地の保養都市の典型。年平均気温22℃以下。インドネシアの学術の中心として工科大学(1920年),地質研究所,パスツール研究所がある。住民はスンダ人のほか華人も多い。周辺には茶園,水田が広がる。1955年アジア・アフリカ会議(バンドン会議)が開かれた。239万4873人(2010)。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「バンドン」の解説

バンドン
Bandung

ジャワ島西部の高原都市(標高700m)。インドネシア,西ジャワ州の州都。19世紀初めから植民地都市として開発され,行政,経済,文教また軍事の中心として発展。1955年アジア・アフリカ会議が開催された。

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