コアセルベート(英語表記)coacervate

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コアセルベート」の意味・わかりやすい解説

コアセルベート
coacervate

コアゼルベートとも記す。親水性コロイド粒子の均等な分散相から,コロイドが分離,集合して生じてきた濃縮された粒子をいう。この現象コアセルベーションという。コアセルベートが析出したのちの,コロイドが希薄になった水層を平衡液という。2種のコロイドの混合物からは,一方のコロイドが強く濃縮したコアセルベートも生じうる。コアセルベーションはオランダの H. G.ブンゲンベルグ・ド・ヨングにより記載,命名された (1929) が,ソ連の A. I.オパーリンは生命の起原を考察した際 (36) ,コアセルベート生成による物質の濃縮と外液との物質交換を重要な第1歩として重視して,有名となった。

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