コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

凝結 ぎょうけつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

凝結
ぎょうけつ

(1) coagulation; flocculation 凝析ともいう。液体または気体中に分散している微粒子が集り,大きな粒子をつくる現象,またはそれによって沈殿する現象。この現象はろ過,沈殿濃縮,重力沈降,遠心分離集塵などの分離操作に応用される。
(2) setting 水和硬化性セメント類に水を加えると,水和反応が起り,流動性が失われる現象。
(3) condensation 気体が冷却または加圧されて液体となる現象。凝縮に同じ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

凝結【ぎょうけつ】

(1)凝縮と同義。(2)コロイド溶液に電解質を加えるとき,コロイド粒子凝集して大きな粒子になって沈殿する現象。疎水コロイドは微小量の電解質で凝結を起こすが,親水コロイドはかなり多量に加えないと凝結しない。
→関連項目ペプチゼーション

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

岩石学辞典の解説

凝結

凝固(condensation)と同じに用いられる.凝結は凝結(coagulation)の意味で使用される.coagulationとは液体または気体中に分散している微粒子が集合して大きな粒子を作る現象をいう[片山ほか : 1970].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

栄養・生化学辞典の解説

凝結

 →凝集

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ぎょうけつ【凝結】

(1)蒸気の凝結condensation 凝縮ともいう。飽和蒸気を冷却したり定温で圧縮したりするとき,蒸気の一部が液化する現象。ふつうは空間に浮遊する微小なちりやイオンなどを核にして液滴が生ずることによって始まる。雲の発生などにかかわりのある,大気中の水蒸気の凝結の中心となる吸湿性の微粒子を凝結核と呼ぶが,これは直径10-5~10-4cm程度の燃焼生成物および海水のしぶきが乾燥してできる食塩微粒子などである。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

ぎょうけつ【凝結】

( 名 ) スル
こりかたまること。 「千古の堅氷を-せる白山絶頂/日本風景論 重昂
〘化〙 液体や気体中に分散しているコロイド粒子が、集合して大きな粒子となり沈殿する現象。凝析。凝固。
〘物〙 「 凝縮ぎようしゆく 」に同じ。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

凝結
ぎょうけつ
coagulationflocculationcondensation

液体または気体中に分散しているコロイドのような微粒子が集合して、より大きい粒子をつくり沈殿することをいう。凝集、凝固、凝縮などと同義に使われ、とくに凝縮と同義に用いることが多い。凝析ともいう。
 ゾルに電解質を加えると、コロイド粒子に反対符号のイオンが吸着して、粒子の電荷が中和されるため凝結がおこる。このときイオンの価数が大きいほど凝結の効果は大きい。一定時間内でコロイドを凝結させるのに必要な電解質の量を凝結価あるいは沈殿価という。
 ゾルの凝結は、ゾルを凍らせた場合とか、2種のゾルを混合した場合などでもみられる。また、タンパク質のようなものは熱すると凝結(熱凝結という)する。硫化ヒ素ゾルと水酸化鉄ゾルのように反対の電荷をもつ2種の疎水コロイドを混ぜると互いに凝結をおこす。しかし疎水コロイドに親水コロイドを加えて安定なコロイドを得る方法もある。これを保護コロイドという。[吉田俊久]

気象

大気現象としては、大気中の水蒸気が水に変わることで、地物の表面で凝結して露となり、空間で凝結して霧や雲となる。空気中に含まれる水蒸気量は普通、水蒸気圧で表される。その含みうる上限は温度によって定まり、飽和水蒸気圧で表される。温度が低いほど飽和水蒸気圧は低い。したがって一定の水蒸気量を含む空気塊の温度が下がれば、水蒸気圧はいずれは飽和値に達し、温度がさらに下がれば、含みきれなくなった分だけ水蒸気が液相に変わる。これが露、霧、雲である。
 空気塊の温度を下げることになるもっとも重要な現象は、その空気塊の上昇である。気流が山岳に当たれば上昇する。また冷気塊と暖気塊とが衝突すれば、暖気塊は冷気塊の上にはい上がる。大気は上空ほど気圧が低いので、上昇気塊は膨張しそのために温度が下がる。上昇途中で水蒸気が飽和値に達する高度を凝結高度という。したがって凝結高度は雲底の高さに相当する。山頂部に雲がかかったり、低気圧に伴う前線上に雲を生ずるのはこの理由による。気塊中に含まれている水蒸気量が少ないほど、凝結高度は高い。[三崎方郎]
『高橋劭著『雲の物理――雲粒形成から雲運動まで』(1987・東京堂出版) ▽武田喬男著『水循環の科学――雲の群れのふるまい』(1987・東京堂出版) ▽北原文雄・古沢邦夫著『最新コロイド化学』(1990・講談社) ▽北原文雄著『界面・コロイド化学の基礎』(1994・講談社) ▽森山登著『分散・凝集の化学』(1995・産業図書) ▽二宮洸三著『豪雨と降水システム』(2001・東京堂出版)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の凝結の言及

【コロイド】より


【コロイドの種類】
 金や銀のコロイドなど多くの無機物のコロイドは少量の電解質の添加により凝集し沈殿する。これを凝結という。凝結しやすいコロイドを疎水コロイドhydrophobic colloid,あるいは一般的に疎液コロイドlyophobic colloidという。…

【水蒸気】より

…表1に水蒸気の物理定数を,表2に種々の温度の水(0℃以下のときは氷)の飽和水蒸気圧を示す。
[水蒸気の凝結]
 水蒸気の圧力がその温度での飽和水蒸気圧より高いと(このとき水蒸気は過飽和の状態にあるという),その一部は凝結(凝縮)して水となる。しかし,水蒸気やそれを含む空気が清浄で凝結核がないとき,すなわちその上に水蒸気が水として付着し,水滴として成長していけるような微粒子を含まないときには,凝結は起こりにくくなる。…

※「凝結」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

凝結の関連キーワードバートン‐ビショップの法則シュルツェ‐ハーディの法則ヘニングの式(気象)ペドラ・デ・フェロロシェ・ア・ラヴェクロッテド石灰岩モコ・デ・ヘイロカケルログシトンタクサイト組織低気圧性降水ヘモペキシン腎臓状鉄鉱地形性降水日本風景論集塊凝灰岩飛行機雲積雲対流蒸気霧流動性凝析価

今日のキーワード

ムガベ大統領

1924年、英植民地の南ローデシア(現ジンバブエ)生まれ。解放闘争に参加し、80年にジンバブエを独立に導いた。同年から首相、87年から大統領として実権を握り続けた。2000年以降は白人農場主の農園を強...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

凝結の関連情報