ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コイララ」の意味・わかりやすい解説
コイララ
Koirala, Girija Prasad
[没]2010.3.20. ネパール,カトマンズ
ネパールの政治家。首相(在任 1991~94,1998~99,2000~01,2006~08)。独裁的なギャネンドラ国王との対立,反政府組織のネパール共産党毛沢東主義派(マオイスト)の武力闘争など,困難な政治局面の打開に手腕を発揮した。有名な政治家一家に生まれ,兄 2人(→コイララ)も首相を務めた。1960年にマヘンドラ国王が親政に切り替えると投獄され,1967年に釈放されるとネパール会議派の幹部とともにインドに亡命,1979年に帰国した。1990年,民主化要求運動を率いて民主化を実現させた。1991年国会議員に当選,首相に選出された。マオイストとの対話を進めて 2006年末に包括的和平協定調印にこぎつけ,2007年に反政府勢力を含む暫定内閣を発足させた。2008年制憲議会選挙で与党ネパール会議派がマオイストに敗れ,職を辞した。
コイララ
Koirala, Bisweswar Prasad
[没]1982.7.21. カトマンズ
ネパールの政治家。ベナレス,カルカッタ両大学卒業。 1946年ネパール会議派を結成,50年ラナ一族の打倒,王政復古に尽し,51年内相。 59年5月首相。 60年マヘンドラ国王に逮捕され,68年 10月釈放されるとインドに亡命。 76年 12月帰国後逮捕され,77年4月には秘密裁判で死刑の判決を受けたと報道されたが,同年6月国外退去を認められた。同年 11月帰国,80年5月政治体制を問う国民投票では,パンチャーヤト制 (評議会制) に反対し,議会制推進派の中心となった。
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