コナント(読み)こなんと(英語表記)Charles Arthur Conant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コナント」の意味・わかりやすい解説

コナント
Conant, James Bryant

[生]1893.3.26. マサチューセッツドーチェスター
[没]1978.2.11. ハノーバー
アメリカの著名な化学者,教育家。ハーバード大学で博士号を取り,講師を経て有機化学の教授となり学識をうたわれた。 1933年,40歳で総長就任。第2次世界大戦後西ドイツ駐在高等弁務官となり (1955) ,デモクラシー精神の擁護者として名声を博した。 57年に帰国後は教育の調査,研究や評論に活躍。特にハイスクールの改革を提唱したいわゆるコナント報告書は,現実に少なからぬ影響を与えている。主著有機化合物の化学』 Chemistry of Organic Compounds (33) ,『子供,親,国』 The Child,the Parents and the State (60) ,『教育政策の形成』 Shaping Educational Policy (64) ,『わが人生の種々相』 My Several Lives (70) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コナント」の意味・わかりやすい解説

コナント
こなんと
Charles Arthur Conant
(1861―1915)

アメリカの銀行論ならびに国際金融論の学者、実務家、ジャーナリスト。コナントの業績は大別して三つある。第一は、『近代発券銀行史』A History of Modern Banks of Issue(1896)に代表されるように、アメリカにおいても中央銀行制度が採用されるべきことを主張したことである。この主張は、その後も各種委員会において繰り返し行われている。第二は、国際通貨制度側面における功績である。コナントは1903年の国際為替(かわせ)委員会で、金・銀両本位国間の為替の調整を図ったのをはじめ、各種の国際委員会において広い範囲の問題提起を行った。第三は、メキシコニカラグアキューバフィリピンの通貨制度の改革に貢献したことである。

[原 司郎]

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