日本大百科全書(ニッポニカ) 「コルトナー」の意味・わかりやすい解説 コルトナーこるとなーFritz Kortner(1892―1970) オーストリア出身の俳優、演出家。ウィーン生まれ。1911年以後ベルリンのドイツ劇場、ついで州立劇場の座員。33年に亡命し、38年からアメリカに滞在、48年ドイツに帰還。表現主義の俳優として名をあげ、古典的な作品においても伝統にとらわれない新味を示した。『ウィルヘルム・テル』のゲスラー、『リチャード3世』、『ベニスの商人』のシャイロックなどが当り役とされた。第二次世界大戦後は主として演出家として活躍し、古典劇に現代的な意味を与えることに努力した。映画にも早くから出演し、監督作品もある。[宮下啓三] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コルトナー」の意味・わかりやすい解説 コルトナーKortner, Fritz [生]1892.5.12. ウィーン[没]1970.7.22. ミュンヘンドイツの俳優,演出家。シャイロックやリチャード3世を得意とし,1920年代の表現主義演劇の代表的俳優とみなされた。第2次世界大戦中はアメリカに逃れ,映画に出演。戦後はミュンヘンおよびベルリンでシェークスピアやモリエール,ドイツ古典劇の演出を行なった。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報