ギリシア西部イオニア諸島の最北部に位置し,狭い海峡をへだててギリシアならびにアルバニアに面する島。面積593km2,人口11万2000(2001)。現代ギリシア語の正式名はケルキラ島Nísos Kérkyra。南北に長く,北部には山が多いが,全体に水にめぐまれて豊穣である。島に400万本あるオリーブの木は良質のオリーブ油を産し,そのほかにブドウ酒や果物,トマトなどが作られる。コルフ島はイオニア諸島中最も美しく,人口が多く,観光地として広く知られていて,島の港にはイタリアのブリンディジとギリシア本土のパトラスおよびピレウスを結ぶ船が寄港し,空港は国際空港である。古来人が多く住んで栄え,地の利を占めて中継港としてもよく用いられた。十字軍の船はしばしばここを利用している。14世紀から18世紀まではベネチア領で,アドリア海の入口を扼する重要な軍港であった。今も残る城砦や細く曲がりくねった町並みはよくこの時代の雰囲気を残している。近代ギリシアの初代大統領カポディストリアスIoánnis Kapodístriasはこの島の出身。
執筆者:池澤 夏樹
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
イオニア海上のギリシア領の島。ギリシア名はケルキラ。前8世紀にコリントスの植民市となった。13~14世紀にはフランスやナポリの支配を受けた。1386~1797年のヴェネツィアによる統治ののち,東地中海に進出した西欧列強の争奪の対象となり,支配権は頻繁に移動した。第2代ギリシア国王ゲオルギオス1世の即位に伴い,1864年イギリスからギリシアに譲渡された。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
ギリシア北西部、イオニア海のアルバニア国境近くに位置するケルキラ島の英語名。
[編集部]
「ケルキラ島」のページをご覧ください。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…総面積2307km2,人口19万1000(1991)。北からケルキラ(一般にコルフの名で知られる),パクシ,レフカス,イターキ(古代名イタケー),ケファリニア,ザキントス(別名ザンテ),ずっと南に離れてキティラ。どの島も山が多いが,気候は温暖である。…
※「コルフ島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新