改訂新版 世界大百科事典 「コロナ観測所」の意味・わかりやすい解説
コロナ観測所 (コロナかんそくじょ)
corona observatory
皆既日食時以外でも,太陽コロナの観測をすることができる観測所。地球大気による散乱光の少ない空気の澄んだ高山に設けられる(表)。コロナグラフを使ってコロナ特有の輝線の強さを測ったり,コロナ光の偏光を測り,コロナ中の温度や密度などを求め,コロナの物理的構造を調べている。日本では,乗鞍岳の一峰摩利支天岳山頂に文部省国立天文台付置の乗鞍コロナ観測所がある。
執筆者:日江井 栄二郎
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